外ならどこでも煙草吸っていいなんて最高かよ

日増しに眩しく映るドアノブやクローゼット、せっかく生えた2本の足で健気に立つ気がどんどん失せて、せめてぶら下がりたい気持ちになった9月下旬。何でそんなことになったのかは、もうよくわからない。知人の死が重なったり、税金ばかりむしり取ろうとする…

箱の中身はなんじゃろな

人間のオスとメスが交尾して生まれるのが人間。 人間って何ですか?という質問の最もシンプルな答えは、こうだと思う。 人間界は意外と複雑で100人いれば100通りの世界があるようだけど、少なくとも私が生きる世界では、人間は神の子なんかじゃちっともない…

箱庭戦争

「秋山さんって…ほら、ヅラじゃない?」といわれた昼下がり@社員食堂。秋山さんがウィッグとやらを被っていることは知らなかったが、ウィッグを取った秋山さんの頭に広大な焼け野が原が広がっていようが、実はスキンヘッドで頭皮に卑猥なタトゥーを彫ってい…

まじむり症候群

生きてれば誰だって、あーつかれたーまじむりーしにてえー、みたいな気分になる日があると思う。そしてそんな気分を私は、まじむり症候群と呼ぶ。 キャバクラ嬢だったある日の私は、それはそれは重度なまじむり症候群を発症していた。 そのため「一言だって…

いつまでもあると思うな親と金、あと健康。

足の爪が剥がれた。 数日前に「小さい頃、転んだだけで爪ごと飛んで行った~」というエピソードを披露したばかりだが、大人になってからもゴリゴリ剥がれた。32歳児まじかよ。 何で剥がれたかってそんなもん、つまずいたからである。しかも何もない場所で。 …

座薬deファック

幼少期の私は超絶めんどくさいガキだった。 今は人並みに頑丈なのだが、当時は「めんどくささの極み」といっても過言じゃないレベルに、貧相かつ貧弱だったのだ。 偏食しまくるせいでペラペラの体は壁にぶつかっただけであばらが折れたし、ちょっと転んだだ…

猿に烏帽子

バイト先近くにある煙草屋の前でぼーっと煙草を吸っていたら 「姉ちゃん、1000円でおめこさせてくれやああああああああ!!!!」 と絡んでくるおっさんに出くわした。酔っているらしい。 「おめこおめこ!」「なら2000円でどうや」「セックスぅぅぅぅ」 な…

わかること

「わかること」はよいことです。 勉強はできないよりもできるほうがお金を稼げるし、見えないよりも見えるほうが得をするし、知らないよりも知っているほうが楽できます。 ですが「わかること」が通用するのは知識や勉学など一部に限った話で、万物に使える…

そういうものだよね

家の近くの通りには、交通誘導を目的とした警備員がほとんど1日中立っている。 正直なところ、この道は車も人もあまり通らない。 …ので、通る歩行者は自分の好きなタイミングで道路を横断するし、車も自由気ままに走っている。 立っている警備員はなぜかもれ…

おいしいごはんをありがとう

私の母親は、料理が下手な女だった。 母が出すご飯はコンビニで買ったものがほとんどだったけど、たまには手料理を振る舞ってくれることもあって、ただしもれなくどれもマズかった。 記憶に残っているマズかった料理堂々の第一位は「玉ねぎ」だ。 皮をむいた…

おおうちくん以上に髪がきれいな男を見たことがない

私が育った町は、平成の世のわりに昭和の臭いが漂う貧乏くさい海町で、海に近づけば近づくほど落ちているコンドームとエロ本の数が増える町だった。小学生の頃、おおうちくんというクラスメイトがいた。おおうちくんは、貧乏くさい海町のなかでは珍しく、代…

週一回、ラブホにて。

働くことにした。といっても、デリヘル嬢としてラブホ通いをしているのではない。いちラブホスタッフとして、せっせと人が致した後始末をしている。ぐしゃぐしゃのベッドにローションまみれの風呂、吐き散らかされたトイレえとせとら。話によるとう〇こに出…

キム・タクの子守歌

「ねえ、これタクヤタクヤ。ほら、あのキムタク。」と言って見せられた写真には、デカい犬に囲まれたおっさんが写っていた。確かに某アイドル事務所のキムタクはおっさんだけれど、写真の中のおっさんは、キムタクのような小綺麗にしているおっさんではなく…

アレクサ、私がモテる方法を教えて。

かつて高校の卒業文集の「早く結婚しそうな人ランキング」で私は見事一位を取った。ばっかでー。クラスの皆ったら、私のこと何にもわかっていないのね!文集を渡されて、ランキング結果を初めて目にしたとき、私は確かにそう思ったのを覚えている。しかし今…

林さんと私。

職場の人間は基本的に全員路傍の石だと思っている私だけど、1人だけ気にかけている後輩がいる。4歳くらい年下の、林さんという女の子だ。一見優しげで清純そうな雰囲気をまとう林さんは、実はかなりドライな人だと勝手に分析している。ランチは絶対一人で出…

コンパで私と出会ったら、ババを引いたと思って諦めてほしい

いつも以上に人が繰り出し、賑わう街の姿に年の瀬を感じながら2019年最後のコンパとやらに参加した。今夜の登場人物はよしこ(♀/私の友人)堀田(♂/よしこの友人)中田(♂/堀田の友人)そして私、の4名である。まず、私は知っていた。よしこは堀田のことが好きだと…

あなたのことが気になるので、とりあえずパンツ脱いでもいいですか?

「付き合う前に手を出す男はクズ」「付き合う前に股を開く女はバカ」「付き合う前にセックスするとセフレ関係になって付き合えない」というような話が巷にはあるそうで。【告白からのお付き合い→セックス】という順番が世間一般の理想とやららしい・・・が、…

俺の不安は美味しいかい?

家の近くに新しい整体ができた。道端でビラを配っていたお兄さんが、「今ならお試し施術が無料ですよ!すぐご案内できます!」というので、タダより怖いものはないと知りつつ、貧乏な私は付いていってしまった。すぐに施術が始まった。施術してくれたのは同…

男性諸君、君たちは風俗に通える自分の性について、もっと誇らねばならない

かつてヤリマンとして地元で名を馳せ、【生えてるちんぽはまず味見】というスタンスで生きていた私には、社会人デビューにより扉を開けてしまい【真のエデンは風俗にあり】というスタンスで生きている弟がいます。彼は風俗に行くために生きてるのか、生きる…

愛だけじゃ愛せないおちんぽもある

誰よりも一等好きだった男がいた。正直、何で好きだったのかは分からない。ここが大好きだ、と胸を張って言えるポイントのある男ではなかった。ただ、何でか分からず彼を好きになった私は、彼じゃなきゃダメになった。それまでの私は自分の好みを明確に理解…